【愛媛県】白鶴錦(純米大吟醸)|梅錦山川株式会社

【愛媛県】白鶴錦(純米大吟醸)|梅錦山川株式会社

2022/4月/25

〇吟醸作りの先駆けとなった梅錦山川

 愛媛県の東端で、1872に創業した梅錦山川株式会社。昭和50年代の地酒ブームから、梅錦山川のお酒は「西の横綱」と呼ばれ愛されてきました。そのような梅錦を育てたのは、現代の名工と呼ばれる杜氏、阿瀬鷹治氏と山根福平氏。当時は、温度管理や細かな麹作りに手間がかかるとして、まだ世の中に浸透していなかった吟醸造りを先駆けで作りました。以降、その技術と伝統を受け継ぎながら愛媛県が誇る酒蔵としてあらゆるお酒を生み続けています。

杜氏・松井員仁

〇山田錦の弟分にあたる白鶴錦を使用

純米大吟醸梅錦・白鶴錦に使用している酒米は、その名のとおり山田錦の弟分にあたる酒米の白鶴錦です。華やかさと爽やかさを合わせもつ香りと、ふくらみのある味わいが特徴です。2019年の4月に発売後、同年に全国の燗酒コンテストで最高金賞を受賞、そして2020年にもワイングラスで美味しい日本酒アワード「プレミアム大吟醸部門」を受賞。冷やしてはもちろん、人肌程度のぬる燗にしてもまた違った味わいと香りを楽しむことができます。

〇五感をフルに活用した酒造り

梅錦山川がもっとも大切にしているのは、肌で感じる酒造り。時代に合わせて機械類の導入が始まっても尚、見て触って匂いを嗅ぎながら、五感をフルに活用した酒造りを守り続けています。白鶴錦も、お米の水分管理など、より繊細な作業が必要とされているお酒。一作業一作業に手間と愛情を込めながら、梅錦山川のお酒は作られています。「白鶴錦は、若い方や女性の方も含めて高く評価していただいています。今後もより多くの方に飲んでいただきたいです。」と取材してくださった上田様はお話をされていらっしゃいました。

梅錦山川、蔵

〇取材者より

 今回取材に応えてくださったのは、製造部長の松井様と営業部長の上田様。お二方とも自社のお酒への愛を深く感じました。機械導入にのみ頼るのではなく、実際に肌で感じながら、手間と愛情をかけて造られているからこそだと思います。また純米大吟醸・白鶴錦で300mlの容量を作ったのは、今回が初めての試みだそうです。晩酌にぴったりなサイズで味わうことができます。(取材・文:フジオカユウキ)