愛媛県
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白鶴錦(純米大吟醸)|梅錦山川株式会社
〇吟醸作りの先駆けとなった梅錦山川
愛媛県の東端で、1872に創業した梅錦山川株式会社。昭和50年代の地酒ブームから、梅錦山川のお酒は「西の横綱」と呼ばれ愛されてきました。そのような梅錦を育てたのは、現代の名工と呼ばれる杜氏、阿瀬鷹治氏と山根福平氏。当時は、温度管理や細かな麹作りに手間がかかるとして、まだ世の中に浸透していなかった吟醸造りを先駆けで作りました。以降、その技術と伝統を受け継ぎながら愛媛県が誇る酒蔵としてあらゆるお酒を生み続けています。
〇山田錦の弟分にあたる白鶴錦を使用
純米大吟醸梅錦・白鶴錦に使用している酒米は、その名のとおり山田錦の弟分にあたる酒米の白鶴錦です。華やかさと爽やかさを合わせもつ香りと、ふくらみのある味わいが特徴です。2019年の4月に発売後、同年に全国の燗酒コンテストで最高金賞を受賞、そして2020年にもワイングラスで美味しい日本酒アワード「プレミアム大吟醸部門」を受賞。冷やしてはもちろん、人肌程度のぬる燗にしてもまた違った味わいと香りを楽しむことができます。
〇五感をフルに活用した酒造り
梅錦山川がもっとも大切にしているのは、肌で感じる酒造り。時代に合わせて機械類の導入が始まっても尚、見て触って匂いを嗅ぎながら、五感をフルに活用した酒造りを守り続けています。白鶴錦も、お米の水分管理など、より繊細な作業が必要とされているお酒。一作業一作業に手間と愛情を込めながら、梅錦山川のお酒は作られています。「白鶴錦は、若い方や女性の方も含めて高く評価していただいています。今後もより多くの方に飲んでいただきたいです。」と取材してくださった上田様はお話をされていらっしゃいました。
〇取材者より
今回取材に応えてくださったのは、製造部長の松井様と営業部長の上田様。お二方とも自社のお酒への愛を深く感じました。機械導入にのみ頼るのではなく、実際に肌で感じながら、手間と愛情をかけて造られているからこそだと思います。また純米大吟醸・白鶴錦で300mlの容量を作ったのは、今回が初めての試みだそうです。晩酌にぴったりなサイズで味わうことができます。(取材・文:フジオカユウキ)
ページトップに戻るじゃこ天|有限会社安岡蒲鉾店
〇小さな鮮魚店からスタート
瀬戸内海と太平洋に面しており、日本有数の恵まれた漁場をもつ愛媛県宇和島。その様な宇和島は新鮮な小魚をすり身にして作るじゃこ天の名産地です。宇和島の名物じゃこ天を製造販売する店舗のひとつである、安岡蒲鉾店。昭和27年、もともとは小さな魚屋さんを開業した安岡蒲鉾店ですが、昭和57年にかまぼこ業に専念するために会社を設立しました。以降、職人さんと共に宇和島のじゃこ天の伝統の味を守り続けられています。
〇光る職人さんの技術力
安岡蒲鉾店のじゃこ天の一番の特徴は、生の魚を使用していること。冷凍のすり身に依存せず、宇和海でとれた魚を一匹一匹手作業でさばいて作っています。美味しいじゃこ天作りができるのは、季節ごとに変化する魚の種類や身の特性を熟知している宇和島の職人さんの技術のたまものです。 またじゃこ天は、皮と骨もまとめてすり身にするのでカルシウムやEPAやDHAなどの栄養も満点。味わいとしては、塩味の強さとしっかりとした魚の風味、そしてじゃりじゃりした食感が特徴。軽く焼いて、大根おろしとポン酢で食べるとお酒のおつまみにぴったりです。
〇伝統の味を守りつつ、様々な方に知って頂きたい
取材をしてくださった安岡さんは、少しでも宇和島のじゃこ天の魅力を伝えるべく、YouTubeでの発信活動などにも力を入れられています。 内容は、じゃこ天の詳しい歴史や、おすすめのアレンジレシピなどです。 その他にも、工場見学やじゃこ天作り体験、都心部での出店など、じゃこ天の味を広く届けるために様々な活動をされている安岡さん。「かまぼこや天ぷらは年々食べる方が減ってきているのが現状。伝統の味や歴史、文化を守りながら、若い世代の方にも宇和島のじゃこ天の魅力を知って頂きたいです」とお話してくださいました。
〇取材者より
冷凍のすり身を使用した天ぷらが増えてきている中、手間暇を惜しまず手作業で作られている安岡蒲鉾のじゃこ天。そのような工程や歴史を感じながら食べるとまた違った美味しさが味わえそうです。また、多くの方にじゃこ天の魅力を知ってもらいたいという想いから、あらゆる分野で行動を起こす安岡さんの行動力にも元気を頂きました。是非、安岡さんのYouTubeを観ながら、じゃこ天とお酒を楽しんで頂きたいです。(取材・文:フジオカ ユウキ)
ページトップに戻るたこ浜焼|鶴間食品株式会社
ページトップに戻るアーモンドフィッシュ|有限会社マキノ海産
ページトップに戻る鯛めしの素|有限会社松下海産
ページトップに戻る坊ちゃん団子|株式会社うつぼ屋
〇創業60年以上の伝統的な味わいを守り続ける「うつぼ屋」
1954年に創業後、67年の長い歴史を持つ「うつぼ屋」。拠点を構える愛媛県松山市は夏目漱石の小説『坊っちゃん』の舞台となった場所で、「坊っちゃん」を冠した商品や施設が数多くあります。うつぼ屋の主力商品である「坊っちゃん団子」もそのひとつ。3色でころんと可愛らしい見た目が目を惹きます。先代から受け継いだ伝統的な味を守り続け、多くの人に愛される商品づくりを目指しているのも大きな特長です。
〇柔らかく、やさしい餡の甘さを引き出す製法
うつぼ屋の坊っちゃん団子の一番のこだわりは「餡」。餡本来の甘さを引き出すために、炊き上げの工程、糖度を重視し、くちどけの滑らかさを大切にしているのだそうです。営業部 部長の伊狩さんは「甘いものが苦手なお客様から『うつぼ屋の坊っちゃん団子なら食べられる』と言っていただけるくらい癖がなく、素材本来の味わいが楽しめますよ」とお話されていました。創業当時からの変わらぬ製法を使い、手作業の工程も織り交ぜています。「美味しさ」を届けるためには、手間を惜しみません。
〇幅広いお客様に届けるための商品開発
「今後は『ワンランク上の坊っちゃん団子』を作りたい」と語る伊狩さん。贈答用の坊っちゃん団子を開発し、「坊っちゃん団子といえば愛媛」というイメージがわくようにしていきたいとお話をされていました。また、若い世代の方にも坊っちゃん団子を手に取って頂くために、キャラクターとのコラボパッケージの展開なども積極的に行っているそうです。様々な方に坊っちゃん団子の美味しさを広めていきたいというまっすぐな想いが伝わってきました。
〇取材者より
「弊社の坊っちゃん団子を通して伝統的な和菓子の良さを知って頂きたい」とお話されていた伊狩さん。お客様の声をよく聞き、どうしたらより多くの方に食べて頂くことができるのかを考え抜くうつぼ屋。お客様のことを一番に想い、商品を作り続けていることが、長年愛される老舗たる所以なのではないかと思いました。(取材:高橋まりな、文:實川夏凜)
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