千代の園酒造株式会社

１世紀以上も愛される熊本の老舗酒蔵

熊本県山鹿市の千代の園酒造株式会社では、阿蘇の伏流水で育った米と清らかな水を使った酒造りを行なっています。創業は明治29年。米問屋だった初代が一念発起し、酒造りに情熱を注いできました。とくに米問屋だっただけに米へのこだわりは強く、同社では、創業以来ずっと自家精米。おいしい酒を造るため、杜氏ら蔵人が気温や湿度を見極めて米を精米＆蒸米し、今も酒造りと真摯に向き合っています。

味も香りも酸味も。秋に登場する秘密の傑作

純米酒を造る蔵として、米本来の旨味を感じられるような味わいを目指す千代の園酒造株式会社。米と米麹と水だけのシンプルな純米酒ですが、飲みやすさや味と香りのバランス、キレのある酸味などは国内随一。そんな自慢の特別純米酒をひと夏だけ熟成させ秋口に瓶に詰めた「ひやおろし」は、ほどよく熟成しつつも、フレッシュさをも感じられる逸品。熊本の特産品である馬肉や赤うし、さつまあげなどのおつまみとも相性抜群です。

伝統を受け継ぎながらも新商品開発に挑戦

国内外の日本酒コンテストで多くの受賞歴を誇る千代の園酒造株式会社。伝統的な酒のほか、ワイングラスで味わう大吟醸や駄菓子に合わせるお酒といった、新しい酒造りにも果敢に挑戦しています。100年以上も歴史ある酒蔵ながら新商品の開発もいとわないのは、お客様に笑顔を届けたいから。初代の米へのこだわりを受け継ぎながらも、この先もおいしい酒造りを行なっていきます。
（文：船橋麻貴）

取材をした感想

創業以来、脈々と受け継ぐ米への熱いこだわり。そんなこだわり抜いた米と阿蘇の大地が育む水を使って酒造りを丹念に行う姿に、とても胸を打たれました。伝統と歴史を守りつつも新しい商品開発にも余念がない。そして生み出す商品は、遊び心が満載で受け取る側を楽しい気持ちにさせてくれます。造って終わりではなく、相手の笑顔を想像して酒造りを行うからこそ、長年愛されているのだなと感じました。

■会社概要

千代の園酒造株式会社
熊本県山鹿市山鹿1782