【熊本県】山うにとうふ|有限会社五木屋本舗

【熊本県】山うにとうふ|有限会社五木屋本舗

2021/11月/19

〇初代が脱サラして故郷へ貢献すべく起業

代表取締役_橋本様

有限会社五木屋本舗は平成3年に設立。初代(現)の橋本悦治社長はもともとサラリーマンでしたが、人口流出が進む故郷の五木村をどうにか盛り上げたいという思いで脱サラして起業。ゼロからのスタートでしたが、地場産品をもっと知ってもらいたいという思いから、五木村の郷土料理である豆腐の味噌漬を地元のお母さんたちから学び、試作を重ね、看板商品である「山うに豆腐」を開発。取材を受けてくださったのは御子息であり常務取締役の貴也さん。「豆腐の味噌漬には約800年の歴史があるので、文化継承をしていくこと、五木村に貢献すること、味を守っていくことが五木屋本舗の役目です」と力強く語ってくださいました。

〇まるで「うに」のような味わいを持つ豆腐

漬け込み工程

ベースは伝統的保存食である豆腐の味噌漬。豆腐の味噌漬は、豆腐を1週間味噌に漬け込み作る保存食で硬めの食感が特徴となっています。それに対して山うに豆腐は半年間味噌に漬け込み、低温でじっくりと熟成させることで、とろっとクリーミーな食感に変化。その食感がまるでうにのようだ、と話題になり、山うに豆腐というネーミングになりました。

召し上がり方は、ご飯と一緒にいただくことを推奨されているそうですが、そのまま食べればお酒の肴に。豆腐と味噌でヘルシーなので、お酒と共に箸が進みすぎてしまっても罪悪感がありません!また、パスタとして味噌漬けと豆乳を合わせ和えたり、パンに塗ったりと、洋風な召し上がり方も好評です。

〇3つの素材へのこだわり

 製造風景

山うに豆腐製造の過程で、大豆・味噌・水の3つの素材にこだわっています。

大豆は九州産フクユタカという品種を使用。タンパク質含有量が多く、大豆の香りが一際良いのが特徴です。味噌は独自の秘伝のもろみ味噌を使用。塩分控えめで柔らかい甘味があります。もともとは既製品の味噌を使用していましたが、甘みや色味を調整しながら試行錯誤し、独自の味噌が作られました。

水は地元熊本の川辺川上流の新鮮な湧水を使用。川辺川の水質はなんと日本で一番良質だと言われています。3つの素材にこだわり抜いているからこそ、濁りのない、シンプルでクリーミーな山うに豆腐が作られているのです。

〇取材者より

お話を伺っているだけでもとろっとしたクリーミーさが想像でき、すぐに注文してしまいました。

実はこの山うに豆腐、偶然の産物なのです。豆腐の味噌漬を作る過程で本来なら1週間で味噌から取り出さなければならなかったものを、取り出し忘れてしまいました。半年ほど経ちそのことに気がついた社長が「せっかくなら食べてみるか」と思って食べてみたら、なんとまあ美味しい!ということで、改めて製造開発を開始したそうです。

そんな製造秘話も笑顔で伝えてくださる常務取締役の貴也様からも、山うに豆腐、ひいては五木村への愛が伝わってきました。召し上がり方も無限大なので、ぜひ色々な山うに豆腐の表情を楽しんでください!(取材:船橋麻貴、文:鈴木悠紀

◆会社情報

サイト:とうふの味噌漬け「山うにとうふ」の五木屋本舗 | トップ (itsukiyahonpo.co.jp)

住所:熊本県球磨郡五木村丙635−3

タグ 取材 熊本