【東京都】若炊あさり|株式会社大谷政吉商店

【東京都】若炊あさり|株式会社大谷政吉商店

2022/1月/24

〇創業130年、時代に合わせた佃煮作り

 明治生まれの大谷政吉さんの時代から、佃煮を製造販売されてきた大谷政吉商店。創業130年余りの長きに渡り、時代とともに変化するお客様の声を反映しながら、心も体も元気で豊かであることをモットーに様々な佃煮を作り続けています。
 今から40年ほど前に東京大師橋近くに工場を移し、隣接している直売所では炊き立ての佃煮を買うことができます。大手百貨店を始め、最近では「DEAN&DELUCA」でも商品が販売されており、様々な世代の方にその味が楽しまれています。

大谷佃煮商店外観

〇優しく上品な味わいの若炊あさり

 やわらかくて大粒のあさりそのものの味が引き立つ、優しく上品な味付けの「若炊あさり」。固くて塩辛く見た目が茶色いといった佃煮のイメージを、先々代の社長が一つずつ試行錯誤しながら変えていった末に出来上がりました。日本酒のおつまみとしてはもちろん、パスタやピザの具としてもおススメとのことで、どんなシーンでも楽しめます。
 若炊あさりを始め、大谷政吉商店の商品は毎日早朝から釜で炊かれ、味付け、計量、パック詰めのすべてが手作業で丁寧に行われています。自分たちができる範囲で作ったものを、丁寧に誠実にお客様へ出していくのだという想いが代々受け継がれています。

〇日本の伝統食のよさを伝えていきたい

 これまでにもお客様からの声に応えたり、様々な食品とのコラボレーションの提案の中で、新たな商品を作り出してきたという大谷政吉商店。製造の全工程を自社工場で行っているため、小回りがききすぐに試作できることが強みです。お話を伺った大谷会長は、今後も新たな商品を開発したり、現在の商品をより楽しんでいただけるレシピを提案していけたら、とお話されていました。「佃煮は究極のインスタント食品だと思います」そう語る大谷会長。「日本の昔ながらの食事には大きな知恵が詰まっており、食べ物を大切にすることが健康で過ごすことにつながる。伝統を守りつつ、時代の変化に対応しつつ安心して食べていただける商品を提供していきたい」とのことでした。

佃煮製造風景

〇取材者より

 佃煮=和食の概念を覆し、洋食にも合うよう開発された商品の数々を使ったレシピが大谷政吉商店のサイトには多数掲載されています。「これなら作れそう」と思えるような気軽なレシピが満載です。「健康のためにも今月はこの商品1袋を食べてみようかな」と思っていただけたらと話されていた大谷会長。佃煮がより身近な食べ物になりそうな気がしました。(取材・文:井上衣保子)